下北沢にて 〜 売れる音楽

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THEラブ人間 決起集会「下北沢にて’14」めちゃくちゃ盛り上がってました。
サーキットイベントでソールドってのも凄いけど、メンバーが当日の運営も切り盛りしたり、各会場を出来る限り見回ったり、本当に手作りをしててTHEラブ人間のマンパワーを感じた一日でした。

今回僕は、金田くんにお誘いを頂いてradioDTMのトーク企画に参加させてもらった。
radioDTMの社長ナウがMCで、MUSICAの鹿野淳さん、音楽ライターの青木優さん、アフロの私という布陣で「これが売れる音楽」をテーマにお喋り。。
俺ここに居て良いんだろうかと何度か思いながら、適当なことやテキトーなことを話させてもらった訳ですが、やはり一時間そこらでは「売れる音楽」なんてよくわかんなかったかな。。
なにしろTHEラブ人間に貴重な経験をさせてもらいました。ありがとう。

トークの後、その日同じく下北沢で活動休止ワンマンを行っていたTHE KEYSのライブを少しだけ観に行った。ライブは3度ほどしか観れなかったけど、彼らのCDはかなり聴き込んでたし大好きなバンドだったので、どうしても見ておきたかった。「売れる音楽」について考えた後だったもんで、こんな、ええ曲作るのが取り柄みたいなバンドが売れへんのはどやねん、とか考えつつ噛み締めさせてもらった。

その後、いつも通り金髪美女の事だけを考えながら生きていたら、偶然にも「売れる音楽」について再び考えさせられることがあった。

俺の、「無人島に行くなら(amazonにお急ぎ便で)届けて欲しい108枚」のひとつ、中納良恵さん(EGO-WRAPPIN’)のソロアルバム「ソレイユ」。これがもう本当に隙の無い絶品アルバムで、中でも「無題4」って曲の、間奏から入って来るあらきゆうこさんのドラムがシンプルなのに異常にエモくて、聴く度に俺は全身の毛穴から涙が迸るのです。歌詞も素晴らしい。
一昨日、この曲を久々に聴きながら、熱いレビューなんか期待しつつ何気なく開いたamzonoのページで、今更大変な事を知った。
「無題4」という曲は、、カバー曲だった。

作者は天才音楽家・戸張大輔。

初めて聞く名前だった。
検索しても、サイトは見当たらないし、Wikiもない。天才音楽家、、?
ご丁寧にyoutubeにはたくさん音源がアップされてた。
これがカバーの原曲。

雰囲気は随分違うしローファイだけど、確かに無題4。
画像の男が戸張さんだろうか。おとぎ話の前越くんに似てる気がする。

同時代に生きてるはずだけど、異常にローファイ。
でもこの曲いいな、、。

結局、ブログや2ちゃんねるしか情報が見当たらない。

・90年代に大阪で活動。
・現在、年齢は38歳くらい
・U2、CHARA、長渕剛しか聴いたことがない。CHARAに関しては人一倍うるさい。らしい
・山塚アイや山本精一、豊田道倫らの支持を受けていた
・近年はライブほか音楽活動の形跡なし
・作品はテープ数本と、CD2枚+海外でリリースされたらしい1枚
・曲タイトルは基本、無題

まとめると、こんな人物だった。
なんだこれ、興味持つしか無いじゃないか。
とにかくちゃんと音源聴いてみたいと思ったものの、CDは既に廃盤のようで中古品が5000円ほどで販売されているのみ。HMVのサイトに海外リリース音源の輸入盤があったのでとりあえず注文してみたけど、ちゃんと届くのか謎。。

曲の不思議さもあって、調べてる時とても楽しかった。
情報の不確かさと、少なさと、熱量の高さ。リアルタイムで知ってた人は一体何人いたんだろう。
表舞台に現れず数年、でも未だに気になって噂する人たちが確かにいる。
この音楽は「売れる音楽」として作られたんだろうか。

まあ、まだCDも聴いてないし、ちゃんと聴かずに語れる人じゃなさそうだし、ですが。

しかし最近はこういうの無いすね。イギリスの誰だったか大御所が以前「SNSはミュージシャンを滅ぼす」とか言ってたけど、このミステリアスな感じは今時なかなか無い。
知りたい事がすぐ調べられて便利だけど、忘れっぽくもなるわねえ。そりゃあ困ったもんだ。

post: 2014年12月5日 ( BLOG )

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