大阪弾丸ツアー 熟女の尻を追って

女に会いに大阪に行って来ました。
10月9日、自宅でインターネットをクリクリしてる時に目に飛び込んできた記事、
「Rickie Lee Jones来日」
リッキー・リー・ジョーンズて誰やねんという方もいると思いますが、一言で言うたら昔売れたけど今は…なアメリカのおばちゃんシンガーです。売れてはないですが、今年出したアルバム『The Sermon on Exposition Boulevard』もなかなかええアルバムやし、もちろん1stアルバムにして代表作の『浪漫(’79年)』はジャジーな曲とリッキーの奔放なボーカルがたまりません。そんな彼女が来日。こりゃ行かなあかん。
行かなあかん理由は彼女が素晴らしいシンガーだという事以上に、彼女の人生が、少女時代の家出に始まり、優れたミュージシャンとの出会い、デビュー直後スターになり、アルコール漬け、薬物中毒、妊娠中絶…と波乱に満ちたもので、その歌う姿を生で見てみたかったから。それに加えて、彼女が音楽的に一番影響を受け、しかも同棲までしていたのが、僕の最も生で見たいアーティストであるトム・ウェイツだったから。
興奮気味に記事を見ると、僕が朝霧にワクワクしてる間に東京公演を終え、10月8日から10日までが大阪公演。記事を見たのは9日深夜。あら間に合うじゃない。次の来日は無いかもしれない。今回、このタイミングで来日を知ったのも何かの縁。行かなきゃ後悔するかもよ。
気がつくと僕は大阪は梅田にいました。きちゃった。
僕は衝動買いはしませんが、衝動ライブ鑑賞はします。
過去にも、バイトで幕張に行ったらたまたまミッシェル・ガン・エレファントがラスト・ライブをやってて、ハデな柄シャツを着たロックは好きじゃないけど、生き様がロックなおじさんに「チケットあるよ」と話しかけられて運命を感じ、衝動ライブ鑑賞した事があります。バイトはその場で辞めました。ごめんなさい。
朝イチでチケットを確保し、夜には久々の大阪。会場は大阪ブルーノートが改装して出来たBillboard Live大阪。ステージの前にはテーブルがあって食事やお酒を嗜みながらグッドミュージックを堪能、といった装い。アダルトな雰囲気に、というかどう見ても僕が場内最年少な雰囲気にウーロン茶で酔っ払う。開演前の会場BGMは当然のようにトム・ウェイツの『Closing Time』が流れる。しかし開演前にクロージング・タイムとは、これいかに。
生で見るリッキーは…デブだった。
顔が痩せてるんで全くイメージしてなかったからちょっと引いた。露出が多めの黒ドレスの彼女は、チェリーパイをもの凄いスピードでもの凄い量食いそうだ。顔と足が細くて胴体が太いから、縦にした袋入りキャンディーみたいにも見えた。それにすごい老けてた。動きももっさりしてて、CDセールス然りのドサまわり感が漂ってる。しかし!いざ歌い出すと別人。高い声なんて目をつぶれば少女の歌声に聴こえるほど。訴えかけるものがあるボーカル。とにかく声だけは本当にきれい!これが聴きたかったんや。1時間程度の短いライブ。鳴り止まないアンコールに応える事も無く、あっさり終了。ただ、そこには彼女の人生の通り、見栄も虚飾も無い、ありのままのリッキーの姿があった気がします。来て良かった。
Nobody Knows My Name / Rickie Lee Jones

post: 2007年10月13日 ( BLOG )

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